DRESSさんから取材を受けました♪〜ハプニングバーは違法? 行くときの注意点は? 弁護士に聞きました〜

ハプニングバーについて,DRESSさんから取材を受けたよ。

店内で初対面でのハプニングを楽しむ「ハプニングバー」。ハプニングバーへ遊びに行くときの注意点を、グラディアトル法律事務所・代表弁護士の若林翔さんに聞きました。

ハプニングバーは違法? 行くときの注意点は? 弁護士に聞きました

 

ときどき,ハプニングバーでの逮捕事例がある。

ハプニングバーって違法!?

ハプニングバーに行くと逮捕されちゃうの!?

どうしたら安全に遊べるの??

 

そんな疑問にお答えしております。

みてねー♪

JKビジネス店 警視庁が一斉立ち入り調査!

JKビジネスを規制する特定異性接客営業等の規制に関する条例という条例がある。

この条例は,JKリフレ,JK見学,JK撮影,JKコミュ,JKカフェ,JK散歩などのJKビジネスを規制する。

主な内容は,JKビジネスについて,風営法での風俗店のような届出制とし,従業者名簿の作成などの義務や青少年の立ち入りなどの禁止行為を定め,警察・公安委員会に調査権限や行政処分権限を与えるものだ。

逮捕事例については,以下の記事を参考にしてほしい。

JKビジネスについての東京都条例で初摘発!経営者逮捕!〜特定異性接客営業等の規制に関する条例〜

 

今回は,JKビジネス店に警視庁が立ち入り調査を行なったニュースだ。

JKビジネス店 警視庁が一斉立ち入り調査!

東京・池袋のJKビジネス店に警視庁が一斉立ち入り調査を行った。 東京都の条例に基づく立ち入り調査を受けたのは、池袋駅周辺のJKリフレ店などあわせて10店舗。 警視庁によると、このうち6つの店舗で未成年者の立ち入りを禁止する表示が小さかったり、従業員名簿に記載漏れがあったりするなどの条例違反が確認されたという。

違反があった店舗には、今後、行政処分などが行われる予定。

http://www.news24.jp/articles/2019/04/13/07428368.html

 

上記ニュースで指摘されているとおり,JKビジネス店は,従業員名簿を記載して備え置き,未成年者の立ち入りを禁止する表示を条例に従って表示する義務がある。

風営法では,従業者名簿って呼ぶのに,条例では従業員なんだね。雇用されている従業員のほかにも業務受託者も含む趣旨なんだろうけど。深い意味があるのかな??

特定異性接客営業等の規制に関する条例

(特定異性接客営業の届出)
第6条 東京都の区域内において営業所を設けて店舗型特定異性接客営業を営もうとする者は、
営業を開始しようとする日の10日前までに、店舗型特定異性接客営業の種別(第2条第3号 イからニまでに規定する店舗型特定異性接客営業の種別をいう。第3号において同じ。)に応 じて、営業所ごとに、公安委員会規則で定めるところにより、次に掲げる事項を東京都公安委 員会(以下「公安委員会」という。)に届け出なければならない。

4 第1項又は第2項の規定による届出をした者(同項の規定による届出をした者にあっては、 東京都の区域内に受付所を設けて営む場合に限る。)は、青少年が当該届出に係る営業所又は 受付所に立ち入ってはならない旨を、公安委員会規則で定めるところにより、営業所又は受付 所の入口に表示しなければならない。

(従業員名簿)
第15条 特定異性接客営業者及び特定衣類着用飲食店営業者(法第33条の規定により届出をし
ている者を除く。)は、公安委員会規則で定めるところにより、営業所、事務所又は受付所を 設けた場所(無店舗型特定異性接客営業者であって、事務所及び受付所がない者にあっては住 所)ごとに、従業員名簿を備え、これに当該営業に係る業務に従事する者の住所、氏名その他 公安委員会規則で定める事項を記載しなければならない。ただし、営業所、事務所又は受付所 を設けた場所ごとに、労働基準法第107条に規定する労働者名簿を備え付けている場合は、 これを従業員名簿に代えることができる。

 

なお,この条例の詳細については,警視庁のHPが非常にわかりやすいので,参照してほしい。

https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/about_mpd/keiyaku_horei_kohyo/horei_jorei/jkbusiness_reg.html

 

 

風営法の「接待」とは?接待の定義と弁護士の経験から導いた警察が重視する4つの判断基準

今日は,風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)における接待のお話。

当法律事務所の弁護士には,ガールズバーやスナック経営者から,接待って何?と質問が寄せられる。ホステスが隣に座らなければ接待じゃないんでしょ?と。

違うんだ。

カウンター越しの接客でも風営法で言うところの「接待」にあたってしまう場合があるんだ…

ということで,今日は,「接待」に該当した場合の問題点,接待の定義,接待の解釈基準などについてまとめてみようと思う。

接待に該当する場合の問題点

風営法では,客を接待する飲食店は,公安委員会の許可を取らなければならないと定めている。

キャバクラホストクラブがその典型だ。

他方で,多くのガールズバーゲイバーサパーなどのお店はこの許可を取らずに営業をしている。具体的には,風営法上は,深夜における酒類提供飲食店営業(いわゆる「深酒営業」)の届出をして営業をしているのだ。

これらのお店がお客さんを「接待」してしまうと,本来許可が必要な「接待飲食等営業」であると判断されてしまい,無許可営業であると判断されてしまうのだ。

風営法での無許可営業は非常に重い罪だ。

二年以下の懲役二百万円以下の罰金刑が定められている。店舗の経営者や店長などが逮捕され,重い刑罰を受けることになってしまうのだ。

しかも,それだけではない。

行政処分として,店舗の営業停止処分などの重い処分がなされるおそれもある。

さらに,組織犯罪処罰法違反であるとして,売上金を犯罪収益として没収されてしまうことすらある。

これらの無許可営業についての詳細は,以下の記事を参照してほしい。

無許可営業,名義貸し,キャバクラ経営者ら逮捕!?

組織犯罪処罰法と風営法について。無許可営業で水商売経営者逮捕された事例に照らして

 

以上のように,ガールズバーなどのお店が深酒営業の届出で営業をしており,「接待飲食等営業」の許可をとっていない場合,「接待」をしたと判断されると大きなリスクがある。

だったら,許可取ったらいいじゃん???

と,思うかもしれない。

しかし,そうはいかない事情もあったりする。

それは深夜営業の問題だ。

キャバクラやホストクラブなど,「接待飲食等営業」の許可をとっている店舗は,深夜営業が禁止されている。

風営法上は,午前0時から午前六時までの時間を深夜営業と定義しており,これを禁止している。ただ,条例で定める一定の地域においては,一定の時間まで延長はできるとされている。歌舞伎町とか1時まで営業してるのもそれだね。

ということで,深夜営業をしているガールズバーなどの店舗は,許可を取ると深夜営業ができなくなってしまう。だから,許可を取らずに深酒営業の届出で営業をしているのだ。

そうすると,今度は接待をしてはいけなくなる。

じゃあ,「接待」って何よ???

風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)

(用語の意義)
第二条 この法律において「風俗営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
一 キヤバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業

3 この法律において「接待」とは歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいう。
4 この法律において「接待飲食等営業」とは、第一項第一号から第三号までのいずれかに該当する営業をいう。

(営業の許可)
第三条 風俗営業を営もうとする者は、風俗営業の種別(前条第一項各号に規定する風俗営業の種別をいう。以下同じ。)に応じて、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)の許可を受けなければならない。

(営業時間の制限等)
第十三条 風俗営業者は、深夜(午前零時から午前六時までの時間をいう。以下同じ。)においては、その営業を営んではならない。ただし、都道府県の条例に特別の定めがある場合は、次の各号に掲げる日の区分に応じそれぞれ当該各号に定める地域内に限り、午前零時以後において当該条例で定める時までその営業を営むことができる。
一 都道府県が習俗的行事その他の特別な事情のある日として当該条例で定める日 当該事情のある地域として当該条例で定める地域
二 前号に掲げる日以外の日 午前零時以後において風俗営業を営むことが許容される特別な事情のある地域として政令で定める基準に従い当該条例で定める地域

(深夜における酒類提供飲食店営業の届出等)
第三十三条 酒類提供飲食店営業を深夜において営もうとする者は、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。

(罰則)
第四十九条  次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一  第三条第一項の規定に違反して同項の許可を受けないで風俗営業を営んだ者

接待の定義

風営法では,「接待」について,以下のように定義している。

「接待」とは歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいう。

 

分かりやすいね。うん,読めばわかるよね。

って,分かるかーーー!!!

 

私は弁護士です。

しかも,風営法に詳しい弁護士を自称しています。

でも,読んでもよく分かりません。

裁判官だって,検察官だって,警察官だって,これ読んだだけでは具体的な意味は分かりません。

こういう,よく分からん抽象的な文言,法律ではよく使われている。

抽象的な文言は,その法律や条文が作られた理由だとか社会の風潮だとかに照らして解釈されるのだ。

風営法の解釈運用基準による接待の解釈基準

風営法での「接待」とは,歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことだ。

ただ,前述のごとく,これではよく分からない。現場の警察官たちだってよく分からなくて混乱してしまう。

そこで,警察庁が具体的な解釈方法や運用方法について,全国の警察に通達を出しているのだ。

具体的には,警察庁生活安全局長による「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準について」の通達だ。

この風営法の解釈運用基準には,「接待」についても具体例を踏まえて詳しく解説されている。

今回は,平成30年1月31日付の通達を見てみよう!

 

第4 接待について (法第2条第3項関係)
1  接待の定義
接待とは、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」をいう。
この意味は、営業者、従業者等との会話やサービス等慰安や歓楽を期待して来店する客に対して、その気持ちに応えるため営業者側の積極的な行為として相手を特定して3の各号に掲げるような興趣を添える会話やサービス等を行うことを いう。言い換えれば、特定の客又は客のグループに対して単なる飲食行為に通常伴う役務の提供を超える程度の会話やサービス行為等を行うことである。

2 接待の主体
通常の場合、接待を行うのは、営業者やその雇用している者が多いが、それに 限らず、料理店で芸者が接待する場合、旅館・ホテル等でバンケットクラブのホ ステスが接待する場合、営業者との明示又は黙示の契約・了解の下に客を装った者が接待する場合等を含み、女給、仲居、接待婦等その名称のいかんを問うもの ではない。
また、接待は、通常は異性によることが多いが、それに限られるものではない

3 接待の判断基準
(1) 談笑・お酌等特定少数の客の近くにはべり、継続して、談笑の相手となったり、酒等の飲食物を提供したりする行為は接待に当たる。

これに対して、お酌をしたり水割りを作るが速やかにその場を立ち去る行為、客の後方で待機し、又はカウンター内で単に客の注文に応じて酒類等を提供す るだけの行為及びこれらに付随して社交儀礼上の挨拶を交わしたり、若干の世間話をしたりする程度の行為は、接待に当たらない。

(2) ショー等 特定少数の客に対して、専らその客の用に供している客室又は客室内の区画された場所において、ショー、歌舞音曲等を見せ、又は聴かせる行為は接待に 当たる。
これに対して、ホテルのディナーショーのように不特定多数の客に対し、同 時に、ショー、歌舞音曲等を見せ、又は聴かせる行為は、接待には当たらない。

(3) 歌唱等 特定少数の客の近くにはべり、その客に対し歌うことを勧奨し、若しくはその客の歌に手拍子をとり、拍手をし、若しくは褒めはやす行為又は客と一緒に 歌う行為は、接待に当たる。
これに対して、客の近くに位置せず、不特定の客に対し歌うことを勧奨し、 又は不特定の客の歌に対し拍手をし、若しくは褒めはやす行為、不特定の客か らカラオケの準備の依頼を受ける行為又は歌の伴奏のため楽器を演奏する行為 等は、接待には当たらない。

(4) ダンス 特定の客の相手となって、その身体に接触しながら、当該客にダンスをさせる行為は接待に当たる。また、客の身体に接触しない場合であっても、特定少 数の客の近くに位置し、継続して、その客と一緒に踊る行為は、接待に当たる。 ただし、ダンスを教授する十分な能力を有する者が、ダンスの技能及び知識を 修得させることを目的として客にダンスを教授する行為は、接待には当たらない。

(5) 遊戯等
特定少数の客と共に、遊戯、ゲーム、競技等を行う行為は、接待に当たる。これに対して、客一人で又は客同士で、遊戯、ゲーム、競技等を行わせる行為 は、直ちに接待に当たるとはいえない。

(6) その他 客と身体を密着させたり、手を握る等客の身体に接触する行為は、接待に当たる。ただし、社交儀礼上の握手、酔客の介抱のために必要な限度での接触等 は、接待に当たらない。
また、客の口許まで飲食物を差出し、客に飲食させる行為も接待に当たる。
これに対して、単に飲食物を運搬し、又は食器を片付ける行為、客の荷物、 コート等を預かる行為等は、接待に当たらない。

リンク:警察庁「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準について」

弁護士の経験から導いた警察が考える「接待」判断基準・解釈基準!

風営法の解釈運用基準を読んで,ご納得いただけただろうか?

ここには,カウンター越しならいいけど,隣に座ったら「接待」だよ。なんて書いていないのだ。

ガールズバーで考えてみよう。

解釈運用基準の中でも問題になるのは,3⑴に記載されている「談笑」だろう。

お店の女の子との「会話やサービス等慰安や歓楽を期待して来店する客に対して、その気持ちに応えるため」,女の子が「積極的な行為」として,「特定の」お客さんに「継続して談笑」したら「接待」だと。

会話を楽しみに来た客じゃなくて,単に酒飲みにきた客に対する会話なら「接待」ではないと。

仮に,会話を楽しみに来た客だとしても,継続して談笑をせず,酒を出す際に通常伴う世間話や挨拶をするに留まれば,「接待」ではないと。

 

なんか難しいよね。。。

 

風営法の目的っていうのは,簡単に言っちゃえば,歌舞伎町のような歓楽街,飲屋街の健全化だ

キャバクラとかホストクラブとか,疑似恋愛が絡んだり,エロい雰囲気が出たりするような店は許可を必須として,深夜の営業を禁止することによって街の健全化を図ろうとしているんだと思う。

そんでもって,警察,検察,捜査当局から見ると,ガールズバーとかアフターバーっていうのは,キャバクラやホストクラブの深夜営業が禁止されている抜け道に見えちゃってるんじゃないかと。

キャバじゃないよ,飲み屋だよ。

キャバじゃないよ,普通のバーだよ。

って言えるくらい,キャバクラやホストクラブよりも,普通の居酒屋とかバーに近い営業をしているどうかっていうのが1つの基準になっていると思う。

実際に,弊所弁護士は,数多くの「接待」が問題になる無許可営業の刑事事件を担当してきた。

その中で,捜査機関が重視しているであろう考慮要素を挙げていこう。

 

1 ボックス席・ソファー席の存否

カウンターだけでなく,ボックス席やソファー席あったら隣に座って接待しているのかなって思われる。

 

2 指名制度,同伴・アフター制度,ドリンクバック制度の有無

キャバクラやホストクラブと同じような制度があれば,そっちに近いでしょと思われる。

酒ではなくって従業員のホステスやホスト目当てに客も来ているんでしょって思われる。

 

3 カラオケやダーツなどの遊戯設備の有無

客が従業員と一緒に歌ってるんでしょ,一緒にダーツしているんでしょと思われる。

 

4 席数に対する出勤人数

10席しかないガールズバーで,女の子が10人出勤してたら,マンツーマンで接待してるでしょと思われる。

10人満席になったとして,その10人に酒を提供するのに必要な人数ってせいぜい2,3人でしょ。それ以上いるってことは接待要員じゃないのと。

 

以上が,弁護士としての経験から導かれた具体的な接待の判断基準だ。

実際に,警察からも同様の指摘を受けたことがある。

「接待」と判断されて,無許可営業になってしまうと,非常に重い罪があり,営業停止などの行政処分もされて,売上まで没収されてしまうリスクがある。

 

以上の基準を参考に,気をつけて営業していただきたい。

風俗嬢さんのための盗撮対策講座〜かぼちゃぷりんさんのイベントでお話してきました♪〜

昨日(2019年4月1日),かぼちゃぷりんさんのイベント「風俗嬢さんのための盗撮対策講座」で風俗の盗撮についてお話ししてきたよ。

かぼちゃぷりんさんは,「風俗女子」と「社会」の繋がりを増やし,風俗嬢が安全・安心して働ける仕事環境をつくっていくことを目的にしている団体だ。

https://www.kabochawhite.com/blog/風俗嬢さんのための盗撮対策講座

 

今回は,風俗での盗撮事犯について,以下の事項についてお話をしてきた。参加者の方達からのご経験に基づく質問や,アイデアをいただき,こちらとしてもとても良い勉強をさせていただいた。

お招きいただきありがとうございました!

盗撮の予防法

・盗撮の現状を知ろう

・盗撮で一番多いのはスマホ等のカメラ付き携帯,携帯の位置に注意

・盗撮に使われる機材,カメラの種類を知ろう

・盗撮予防のためにできること

盗撮された場合の証拠確保の方法

・盗撮カメラは一番の証拠

・証拠確保の方法

・困ったら,110番しよう

盗撮と逮捕,刑事事件

・迷惑防止条例と盗撮

・わいせつ電磁的記録頒布罪等と盗撮

・警察との交渉方法,被害届の提出方法

デリヘルで盗撮をした客は逮捕されるか!?

盗撮と損害賠償,示談

・示談交渉をする際の注意点

・示談書の書き方

・損害賠償はどのくらい請求できるか?損害賠償額の相場

・民事訴訟を提起する場合の注意点,身バレ防止法

・盗撮犯に逃げられてしまった場合にできること

デリヘル等の風俗で盗撮被害にあった場合の損害賠償・示談・示談書について

 

【テレビ出演情報】じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告~『最新犯罪SP 本番行為を強要,盗撮・・・風俗トラブル最前線』

【テレビ出演情報】

2019年3月28日放映

テレビ東京「じっくり聞いタロウ ~スター近況報告~」

『最新犯罪SP 本番行為を強要,盗撮・・・風俗トラブル最前線』にて

 

当事務所の弁護士若林翔(わかばやししょう)が,以下の3分野について,法律家の視点から解説いたしました。

・風俗トラブル事例として本番強要と盗撮

・ネット上での誹謗中傷トラブル

・風俗嬢を狙う詐欺師・風俗詐欺

 

 

このような本番・盗撮に関するトラブルはもちろん,

日々多くの相談を受けておりますので,

お困りの方は電話またはメールで,ぜひ当事務所までご連絡くださいませ。

 

風俗トラブルについては,以下の記事を参照ください。

風俗トラブルの記事まとめ!盗撮・本番,逮捕,罰金・損害賠償請求,示談など

 

ネット上の誹謗中傷ホスラブの削除については,以下の記事を参照ください。

ホスラブ削除マニュアル 〜誹謗中傷投稿と一緒に悩みも消せるかもよ〜

 

風俗詐欺の記事は…書いてないな。

お許しください。

風俗トラブルの記事まとめ!盗撮・本番,逮捕,罰金・損害賠償請求,示談など

風俗トラブルとは盗撮や本番などデリヘル等の風俗店と客とのトラブルのことと定義しよう。

今回は,そんな風俗トラブルについて,弁護士コラム記事がたまってきたのでまとめてみようと思う。

だって,探すの大変でしょ?

実際,これらの記事を書いてる私自身も自分の記事を探すのが大変だったりするw

風俗トラブルと逮捕,刑事事件についての記事

これは,みなさんがかなり関心を寄せてくれているところだ。

風俗トラブルといえば,盗撮と本番。

この2つのトラブルについて,盗撮をした客や本番強要をした客はどのような罪になるのか?実際に逮捕されるのか?などの記事をまとめてみた。

盗撮トラブルと逮捕・刑事事件の記事

近年増えてきている風俗での盗撮被害。特に被害が多いデリヘルでの盗撮と逮捕・刑事事件の記事をまとめた。

盗撮については,各都道府県の迷惑防止条例が改正され,公共の場所以外での盗撮行為も処罰対象となってきている。また,近年のカメラの高性能化や小型化などから盗撮被害が増えてきており,警察庁としても,取締りの強化を謳っている。ただ,まだ改正がなされていな都道府県もあるので注意してほしい。

また,盗撮動画がネット上で販売されたり,UPされたりしたりした場合には,わいせつ電磁的記録頒布罪等に該当することになる。

デリヘルで盗撮をした客は逮捕されるか!?

東京都迷惑防止条例改正 〜風俗での盗撮が明確な犯罪行為になった!〜

本番トラブルと逮捕・刑事事件の記事

みなさんご存知のように,日本の法律では売春は認められていない。

風俗店の経営者側が本番行為をさせていた場合はもちろんのこと,風俗嬢は本番をしていることを黙認していたような場合にも売春の周旋,場所提供などによって,風俗店経営者側が逮捕されてしまいかねない。

東京オリンピックを前に,警察等捜査機関は風俗店等の取り締まりを強化している現状で,本番は風俗店経営者側にとっては重大な問題だ。

このような状況下で,健全に経営をしている風俗店経営者側は本番行為を厳格に禁止している。

だが,風俗にやってくる客側は本番がしたいのだ。

そこで起こるのが本番強要問題だ。これは昔から多い風俗トラブルの類型だ。

本番が許されていないデリヘル等の風俗店において,本番を強要することは,強姦(現在は強制性交)罪に他ならない。

デリヘル等の風俗で本番をした客は逮捕されるか?本番強要と刑事事件について

 

以下の記事は,デリヘル等の風俗店経営者側が売春防止法違反で逮捕されてしまったニュースについての記事だ。

デリヘル経営者ら売春防止法違反で逮捕!

デリヘル・ソープの経営者,売春防止法違反で逮捕!

飛田新地経営者,売春防止法違反(周旋)で逮捕!

風俗店従業員,売春防止法違反の疑いで逮捕!

 

風俗トラブルと慰謝料・損害賠償請求についての記事

風俗トラブルを起こした客について,被害届を提出したり刑事告訴をすることによって,客が逮捕され,刑事事件化するかという前述の問題とともに,風俗トラブルでついてまわるのは民事上の問題だ。

すなわち,盗撮や本番強要をして風俗トラブルを起こした客に対して,慰謝料等の損害賠償を請求できるのか,請求するとしていったいいくらの請求ができるのかといった問題だ。風俗店によっては罰金などと表現をしているが,法律上は損害賠償を請求していることになる。

その損害賠償請求の法的な根拠,損害の算定根拠,請求額の相場等について,以下の記事で解説をしている。

デリヘル等の風俗で盗撮被害にあった場合の損害賠償・示談・示談書について

 

風俗トラブルで風俗店側が恐喝罪で逮捕されてしまった事例についての記事

盗撮にしろ,本番にしろ,風俗店の経営者やそこで働く女性キャストにとっては死活問題だ。

日々,身を粉にして一生懸命働いているのに…

盗撮されてしまった。本番強要されてしまった。

これによる肉体的,精神的苦痛は計り知れないだろう。

そんな思いからか,風俗店の経営者側が風俗トラブルの対応をしようとしたときに,やりすぎてしまうなどによって,逆に加害者側になってしまうことがある。

「職場にバラすぞ」「家族にバラすぞ」などと脅迫をして,恐喝罪等で逮捕されてしまうのだ。

そんな事例について,以下の記事で解説をしている。

デリヘル店経営者ら客への恐喝容疑で逮捕されるも不起訴

風俗トラブルで示談金要求をした風俗店経営者が恐喝罪で逮捕!?

 

以下の記事は,少し特殊なケース。

本番強要の被害にあって,風俗店側が話に行った際に,客から暴行を加えられた事例だ。

なんと,この事案,誤想防衛が成立するとして客が無罪となっている…。

本番強要客が風俗店店員に暴行したのに無罪!?

風俗トラブルについてのイベント関連記事

当法律事務所の弁護士は,風俗店のほか,キャバクラ,ホストクラブなどナイトビジネスの経営者の顧問弁護士をするなど,夜の業界のトラブルについて,数多く対応をしてきた。

そのような経験をもとに,夜の業界が少しでも健全化してくれればとの思いから,勉強会やセミナーの講師やトークイベントを行ってきた。

そんな中,風俗トラブルを題材にしたものの記事をまとめてみた。

今後もこのような活動をしていきたいと考えているので,オファーがありましたらご連絡いただけたら嬉しいです♪

風俗経営者向けセミナーを、7月26日(火)に開催致しました。

風俗顧問弁護士の業界のナイショ話 ~嬢と客はなぜ本番しちゃうのか?~

風俗イベントやってきたよ♪〜風俗裏超会議!〜

 

 

 

デリヘル等の風俗で盗撮被害にあった場合の損害賠償・示談・示談書について

前回の記事でも書いたように,現在,風俗トラブルの中でも盗撮被害が増えてきている。風俗の中でも特にデリヘルでは,風俗嬢のテリトリーではなく,客のテリトリーである自宅へ行く機会も多く,被害が増えてきている印象だ。

警察もカメラの小型化や高性能化による盗撮事犯の増加を懸念しており,取り締まりを強化していきている。

デリヘルで盗撮をした客は逮捕されるか!?

前回の記事では,風俗で盗撮した客が逮捕されるのか,刑事事件化した場合,どのような罪になるのかについて記載した。

今回は,刑事事件化をしないで,盗撮をした客に慰謝料などの損害賠償請求をする場合,示談等の民事事件で解決する場合について記載する。

風俗で盗撮被害にあった場合の損害賠償請求の法的根拠

前回の記事でも書いたように,風俗で働く女性キャストにとって,盗撮は重大な問題だ。

盗撮されること自体が風俗嬢に多大なる精神的ダメージを与える。加えて,万一,その盗撮動画がインターネット上に流出してしまった場合には,そのダメージは計り知れない。

デリヘル等の風俗店経営者にとっても,女性キャストが被害を受けて,お店を休んでしまったり,辞めてしまったりしたら,大きな損害だ。また,あの店では盗撮できたなどとの噂が広まってしまったら求人へのダメージは大きいだろう。

盗撮の被害にあえば,風俗嬢も風俗店も損害を被り,その損害を賠償してほしい,盗撮犯には賠償責任が生じることは理解できるだろう。

では,具体的な,法律上の根拠って何だろう?

結論から言えば,不法行為と債務不履行の2つだ。

不法行為に基づく損害賠償請求

不法行為とは何だろう?不法行為とは,民法が定める損害賠償請求を発生させる規定の中でも一般的な規定だ。

悪いことしたり,ミスして人に損害を与えたら,その損害を賠償しなさいという規定だ。

物を壊した場合の損害賠償請求や,交通事故の損害賠償請求などもこの不法行為に基づいて請求される。

民法
(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

(財産以外の損害の賠償)
第七百十条 他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

では,損害賠償請求ができる条件って何だろう?

「故意又は過失」:盗撮の場合は故意だよね。うっかり盗撮しちゃったとかではなく,意図的に盗撮してるからね。

「他人の権利…を侵害」:盗撮行為自体がプライバシー権等の人格権を侵害するね。店の営業権も侵害してるね。

「損害」:損害の発生が必要。これについては,後述する。

「これによって生じた」:盗撮行為と損害の因果関係が必要だよ。

以上のように,風俗での盗撮被害についても。不法行為による損害賠償請求ができる

債務不履行に基づく損害賠償請求

債務不履行とは,契約で決められた義務を履行しないことをいう。簡単にいうと約束違反だ。

約束を破られて損害が発生した場合に,その損害の賠償請求ができるという規定だ。

民法

(債務不履行による損害賠償)
第四百十五条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。

デリヘル等の風俗店を利用する場合について考えてみよう。

客と風俗店との間で,客が風俗店に対価を払い風俗店と契約している女性キャストから性風俗関連特殊営業のサービスを受けることを目的とする契約を締結する。その契約の内容として,盗撮をしてはいけないという合意が含まれていれば,これに違反した場合の損害賠償請求ができる。

盗撮行為は犯罪行為であるため,これを禁止していることは強く推認されるし,HPの記載や予約の際の案内内容からも推認されて,契約の中身となっていると考えられる。

盗撮被害の損害とは?

以上のように,風俗店で盗撮被害にあった場合には,不法行為や債務不履行に基づいて損害賠償請求ができる。

その際の損害額はどのように算定をするのだろう?そもそも盗撮された場合の損害って何?

盗撮された場合の損害として,考えやすいのが以下の2つだ。

1つは,慰謝料。もう1つは,休業損害だ。

慰謝料は,精神的苦痛を慰謝するための損害賠償だ。

盗撮された精神的なダメージを金額に換算して請求する。

休業損害は,盗撮被害によって精神的なダメージを受けるなどして出勤できなくなってしまった場合,盗撮行為がなく通常通り働けていたならば稼げていただろう損害を賠償するものだ。

風俗店で盗撮された場合の損害賠償請求の損害項目としては,上記の2つがメジャーだろう。

損害を立証できない場合の違約金条項・損害賠償額の予定

前述した盗撮被害による損害は,請求する側が立証するのが原則だ。

ただ,盗撮により具体的にどの程度のダメージを被ったか,その被害を立証することは容易ではない。

このように,立証が難しい場合の損害額をあらかじめ定めておくことが民法上認められている。

それが,損害賠償額の予定というものだ。契約書などでは違約金条項などと呼ばれたりもしている。

風俗トラブルとの関係でいえば,「本番強要したら罰金100万円」とかの記載が店舗型風俗店に貼り出してあったが,これはこの損害賠償額の予定に近いものだろう。

民法
(賠償額の予定)
第四百二十条 当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。この場合において、裁判所は、その額を増減することができない。
2 賠償額の予定は、履行の請求又は解除権の行使を妨げない。
3 違約金は、賠償額の予定と推定する。

すなわち,風俗店とお客さんがお店を利用する際の契約の内容として,盗撮をしたら損害賠償〜円,本番をしたら損害賠償〜円ということが定められていれば,その金額を盗撮や本番による損害として請求できるのだ。

契約の内容となっていると後々立証するためには,HPに記載しておく,予約時に案内をして証拠化しておく,サービス開始前に規約にサインをしてもらっておくなどが必要だろう。

ただ,この場合にも注意しておいて欲しいのは,高額すぎる場合には,公序良俗違反として無効(一部無効)になってしまう可能性があるということだ。

適正な金額を記載するようにしよう。

風俗での盗撮の損害賠償額の相場は??

盗撮した客に損害賠償請求ができることはわかった。

その根拠として不法行為だとか債務不履行があること,損害項目として慰謝料や休業損害があることもわかった。

で,いったい,いくらの損害賠償請求ができるの?相場とかあるの?

 

慰謝料の金額については以下の要素などを総合考慮して決めていくことになるだろう。

・行為態様の悪質性

初犯か常習犯か,未遂か既遂か,スマホ1台の撮影なのか専用の機材を複数使っているのか,流出の有無など。

・被害結果の重大性

女性キャストは被害後働けるようになるまでの期間の長短,精神疾患等の診断結果の有無・程度,実害(身バレの有無など)の有無など。

・行為後の反省や謝罪の有無

他方で,休業損害については,盗撮被害にあった風俗嬢のこれまでの売上,出勤日数,被害後の出勤状況などから判断されることになるだろう。

以上の事情のほかに,裁判ではなく交渉・示談で解決をしていく場合には,双方の事情が重要なファクターとなる。

盗撮をしてしまった客の社会的な地位,財産状況,盗撮被害にあった風俗嬢の怒りの程度,盗撮被害にあった風俗店の方針などによって,実際の示談の成立する金額は異なってくる。

当法律事務所の弁護士は,風俗店や風俗嬢からの依頼で盗撮をした客に損害賠償請求をした事案,損害賠償請求をされている客からの依頼で店や風俗嬢と交渉した事案など,両側面からの数多くの案件を経験してきた。

10万円程度で示談した事案もあれば,200万近い金額で示談をした事案もある。

以下のリンク先のページに客側の代理人として示談をしたケースをまとめたので,ひとつの参考にしてほしい。

→リンク:https://criminal-case.gladiator.jp/category/settle-column/

示談交渉の際の注意点

プレイ中や終了後に風俗嬢が盗撮を発見,店に電話をして店の人がホテル等へやってきて示談交渉。

デリヘルでの盗撮被害にあったときの示談交渉はこんな流れが多い。

その際に注意すべきことは何か?

もちろん,一番気をつけなければならないのは,怒りのあまりカッとなって脅迫・恐喝をしないことだ。「会社に連絡をするぞ」「家族にばらすぞ」などと脅してしうと店側が恐喝罪等で逮捕されてしまうリスクがあるからだ。

風俗トラブルで示談金要求をした風俗店経営者が恐喝罪で逮捕!?

 

健全に風俗店を営む皆様は脅したりはしないだろう。

ただ,脅していなくても,後からあのときの示談書は脅されて書いたものだから無効だなどと難癖をつけられて支払いを拒絶される例もある。

そのため,示談交渉の一部始終を録音・録画しておくのが良い。これにより,脅したりせずに,相手方も納得のうえで合意したことの証拠になる。

また,今後の流出防止,証拠確保のために,撮影に使用された盗撮機材は没収したいところだ。とはいえ,相手が拒否しているものを無理やりとるわけにはいかないので,納得してもらい,その旨の一筆をとるべきだ。

示談書・合意書を作ろう!

示談書・合意書とは,示談した内容を記載した書面のことだ。

この示談書を作る最大のメリットは,示談した内容を証拠化することにある。

盗撮をした客が当日示談金全額を用意できない場合などで,後日の支払いを約束して示談をしたとする。その後,盗撮をした客がお金を払いたくなくなって,盗撮はしていないとか,金額が高すぎるとか言って支払いを拒むことがある。このように事後に合意した内容を蒸し返されることを防ぐために,しっかりと示談書を締結すべきだ。

その際には,いつ,どこで,どんな行為(盗撮と記載)を行ったかをしっかりと記載すべきだ。

また,先ほど述べたように,客が盗撮に使用したカメラ等の機材の所有権を放棄し,そのカメラやデータを店ないしは女性キャストが正当な目的の範囲内で利用できるような条項も付け加えるべきだ。

盗撮犯が逃げてしまったら?

盗撮犯が逃げてしまって,店からの電話にも出ない。

このような相談を受けることがある。

この場合にも,弁護士であれば,電話番号からその電話番号を使用している客の契約者情報を取得できる可能性がある。過去に当法律事務所の弁護士が依頼を受けたケースでも,電話番号から住所・氏名を特定して,その住所宛に損害賠償請求を求める内容証明を送り,損害金を回収できたケースがあった。

そのため,逃げられてしまった場合にも,上記のような方法があると覚えておいてほしい。

 

出会い系喫茶経営者が風営法違反(無許可営業)で逮捕のニュースは誤認逮捕か!?

風営法の無許可営業について

風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)の無許可営業での逮捕事例については,何度かこのHPで解説している。

よく出てくるのが,以下の2つのケースだ。

キャバクラやホストクラブなどの接待をする飲食店で必要となる風営法の1号営業の許可を取らずに営業していたガールズバー,ゲイバー,サパーなどが接待行為をして,逮捕されるケース。

キャバクラやホストクラブの実質的な経営者やオーナーが深夜営業や客引き行為などによる摘発を逃れるため従業員等の名義で許可を取るなど,実質的な経営者とは別人名義で1号許可を取っていて逮捕されるケース。

無許可営業,名義貸し,キャバクラ経営者ら逮捕!?

風営法の「接待」とは?接待の定義と弁護士の経験から導いた警察が重視する4つの判断基準

風営法の1号許可を受けずに接待営業をした場合に,無許可営業となる。

その罰則は,2年以下の懲役200万円以下の罰金だ。

出会い系喫茶経営者が風営法違反(無許可営業)で逮捕されたニュース

今回の事例では,出会い系喫茶が,無許可営業で逮捕された。

“出会い系の女性客”実は従業員 届け出と異なり初摘発

知らない男女が出会う、「出会い系喫茶」をうたいながら、実際は、従業員の女性に男性客を接待させるなどした疑いで、経営者らが逮捕された。

東京・新宿区の「モモカフェ新宿一番街」経営者の〇〇容疑者(37)らは、出会い系喫茶を装って、女性従業員に女性客のふりをさせて、個室で男性客相手に缶ビールやスナック菓子などを提供し、接待をさせた疑いなどが持たれている。

風営法改正後に、出会い系の店の営業実態が届け出の内容と違うとして、無許可営業で摘発されたのは、全国で初めて。

https://www.fnn.jp/posts/00413861CX

このニュースを素直に読むと…

出会い系喫茶なのに,サクラの従業員を使って接待させた。

接待させるためには風営法の1号営業の許可が必要でしょ。

それなのに1号営業の許可を取っていないから,無許可営業で逮捕したよ。ということだろう。

しかし,以下でみるように,この逮捕には大きな間違いがある。

風営法上の出会い系喫茶営業とは?

出会い系喫茶営業とは「店舗を設けて、専ら、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際(会話を含む。)を希望する者に対し、当該店舗内においてその者が異性の姿態若しくはその画像を見てした面会の申込みを当該異性に取り次ぐこと又は当該店舗内に設けた個室若しくはこれに類する施設において異性と面会する機会を提供することにより異性を紹介する営業(当該異性が当該営業に従事する者である場合におけるものを含み、同項第一号(ソープランド)又は第二号(店舗型性風俗店)に該当するものを除く。)」だ。

分かりづらいね。

ざっくりというと,エッチなことをしたい異性の出会いの場を提供する店舗だ。

本件逮捕は誤認逮捕?

上記の出会い系喫茶営業の定義は,風営法2条6項6号・風営法施工令5条に記載されている。

注目すべきは,風営法施工令5条の以下の文言だ。

当該異性が当該営業に従事する者である場合におけるものを含み」と記載されている。

そして,風営法の解釈運用基準第5条6項1号では,上記文言の解釈について以下の記載がある。

「「当該異性が当該営業に従事する者である 場合」、すなわち客の面会の相手方として異性の客を装った者を使用している 場合(営業者と雇用関係にはないが実態として営業者の事実上の指揮下にある ような者等を紹介する場合を含む。)も、当該営業に含まれる。

すなわち,

出会い系喫茶の従業員が紹介される場合や従業員をサクラとして紹介したり,面会の機会を提供することも出会い系喫茶営業に含まれるのだ。

面会の機会を提供されたサクラの従業員が,面会中,「接待」と言えるような談笑などをしたとしても,それはこの出会い系喫茶営業の想定内のはずだ。

だとすると,本件逮捕は,法の適用を誤った誤認逮捕ではないか?

正直,当法律事務所の弁護士の経験から,警察官も検察官も風営法については詳しくないなと思うことがよくある。今回のケースでも風営法について詳しくない警察が法解釈を誤って逮捕した可能性がある。

この出会い系喫茶経営者に風営法に詳しい弁護人がつき,法の適用についてしっかりと整理した意見書を検察庁に提出すれば,早期の釈放を勝ち取れ,結果不起訴性分となる可能性があるのではないかと考える。

出会い系喫茶営業に関する風営法,風営法施工令,風営法解釈運用基準の条文

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

(用語の意義)
第二条
6 この法律において「店舗型性風俗特殊営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
六 前各号に掲げるもののほか、店舗を設けて営む性風俗に関する営業で、善良の風俗、清浄な風俗環境又は少年の健全な育成に与える影響が著しい営業として政令で定めるもの

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令

第五条 法第二条第六項第六号の政令で定める営業は、店舗を設けて、専ら、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際(会話を含む。)を希望する者に対し、当該店舗内においてその者が異性の姿態若しくはその画像を見てした面会の申込みを当該異性に取り次ぐこと又は当該店舗内に設けた個室若しくはこれに類する施設において異性と面会する機会を提供することにより異性を紹介する営業(当該異性が当該営業に従事する者である場合におけるものを含み、同項第一号又は第二号に該当するものを除く。)とする。

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準

平成30年1月30日警察庁生活安全局長 通達 

6 出会い系喫茶営業(法第2条第6項第6号)
(1) 令第5条に規定する営業には、いわゆる出会い系喫茶営業が該当するが、こ れは、店舗を設けて、専ら、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすた めの交際(会話を含む。)を希望する者に対し、
1 当該店舗内においてその者が異性の姿態若しくはその画像を見てした面会
の申込みを当該異性に取り次ぐこと又は
2 当該店舗内に設けた個室若しくはこれに類する施設において異性と面会す
る機会を提供すること により異性を紹介する営業をいう。
1及び2の営業形態のいずれについても、「面会の申込み」を行う者は男女 のいずれであるかを問わず、また、「当該異性が当該営業に従事する者である 場合」、すなわち客の面会の相手方として異性の客を装った者を使用している 場合(営業者と雇用関係にはないが実態として営業者の事実上の指揮下にある ような者等を紹介する場合を含む。)も、当該営業に含まれる。ただし、個室 付浴場業又は店舗型ファッションヘルス営業に該当する営業は除かれる。
(2) 令第5条中「店舗」の意義については、第3中3を参照すること。
(3) 令第5条中「専ら」の意義については、法第2条第6項第3号等の「専ら」
と同義(3(2)を参照すること。)であるが、「専ら」に該当するかどうかは、 当該営業を営む者の意図及び当該営業の実態を踏まえて判断することとなる。 具体的には、その営業形態や広告・宣伝の方法等の客観的な要素を勘案するこ とにより判断する。
(4) 令第5条中「一時の性的好奇心」とは、典型的には「あるときふと催した性 的感情」という意味で、結婚あるいはこれに準ずる安定した関係を異性と築き たいとの真摯な動機に基づく性的感情を除く趣旨である。すなわち、ここにい
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う「一時の」とは、期間の長短という量的なものではなく、当該営業を通じた 交際の相手方が偶然居合わせた面識のない異性であるという質的な視点で捉え るものであるため、例えば、この種の交際が結果として長期化する場合があっ たとしても、「一時の性的好奇心を満たすための交際」と判断されることとな る。
なお、この場合の「交際」には、会話を含むものと規定されているが、これ は「交際」に会話が含まれることを確認的に規定したものである。
(5) 令第5条中「面会」とは、人と直接に会うことをいう。
(6) 令第5条中「姿態若しくはその画像を見て」と規定したのは、人の姿態を直
接見せるもの(マジックミラー等を通して見せるものを含む。)のほか、写真、 静止映像やビデオの映像のような「動く映像(動画)」を見せることも含む趣 旨である。また、一般的に全身を見せる場合だけでなく、顔だけを見せるもの もこれに含まれる。
(7) 令第5条中「当該異性に取り次ぐこと」とは、面識のない異性との一時の性 的好奇心を満たすための交際(会話を含む。)を希望する者からの面会の申込 みについて、当該面会の申込みを当該異性に伝達することをいうが、面会自体 が店舗内で行われることを要しない。
(8) 令第5条中「これに類する施設」とは、個室に準じた区画された施設をいい、 例えば、他から見通すことが困難となるように部屋がカーテン等で個々に区分 されているもの等をいう。

 

メンズエステ経営者が風営法違反(禁止地域営業)で逮捕!

メンズエステと言えば…ヌキなしの健全なメンズエステで女性エスティシャンに対する強制性交の疑いで逮捕された俳優新井浩文氏が話題になったが。

今回は,メンズエステの経営者が風営法違反で逮捕されたニュースだ。

しかも,その容疑は,「メンズエステ店で女性従業員に男性客の太ももの付け根付近をマッサージさせた」というものだ。どういうことだろうか??

まずは,ニュースを見てみよう。

メンズエステの経営者が風営法違反で逮捕されたニュース

「性的ではない」と太もも付け根付近をマッサージか Mエステ店が風営法違反疑い
3/2(土) 22:36配信 神戸新聞NEXT

メンズエステ店で女性従業員に男性客の太ももの付け根付近をマッサージさせたとして、兵庫県警歓楽街総合対策本部と同県警姫路署などは2日、風営法違反(禁止地域営業)の疑いで、姫路市の自営業の男(45)を逮捕した。メンズエステ店は風営法の「グレーゾーン」とされ、県内での摘発は珍しいという。

逮捕容疑は1月29日午後2時半ごろ、同市のマンションの一室で、女性従業員が男性客に性的なマッサージをする店を営んだ疑い。同署の調べに「太もも付近のマッサージはしているが、性的なものではない」と容疑を否認しているという。

同署によると、「マンションの一室で性風俗営業をしている」との情報提供があり、捜査を進めていた。同署などは3月2日、男の自宅やメンズエステ店として使用された部屋などを捜索した。

メンズエステ店では、男性客に性的サービスを求められた女性が性的暴行の被害に遭うなどのトラブルが相次いでいるという。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190302-00000018-kobenext-l28

風営法違反・禁止地域営業とは?

風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)では,ソープランドや箱ヘルなどの店舗型性風俗特殊営業について,その営業をしてはいけない禁止区域を定めている

そして,風営法は,その具体的な範囲について,各都道府県の条例に委任をしている。

簡単に説明すると,風営法は,学校とか図書館などの保護対象物件から近いところには店舗型の風俗店は作ってはいけませんと定めている。また,条例が定める地域でも店舗型の風俗店は作ってはいけませんと定めている。

もっとも,この風営法の規定ができる前から届出を出して営業していた風俗店は例外として認めるよとも定めている。

この禁止区域の規定があるため,現在では,新規で店舗型の風俗店を開業することは極めて難しくなっている。

なお,禁止区域で店舗型風俗店を営業した場合の罰則は,2年以下の懲役200万円以下の罰金と重い。

風営法

(店舗型性風俗特殊営業の禁止区域等)
第二十八条 店舗型性風俗特殊営業は、一団地の官公庁施設(官公庁施設の建設等に関する法律(昭和二十六年法律第百八十一号)第二条第四項に規定するものをいう。)、学校(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定するものをいう。)、図書館(図書館法(昭和二十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定するものをいう。)若しくは児童福祉施設(児童福祉法第七条第一項に規定するものをいう。)又はその他の施設でその周辺における善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止する必要のあるものとして都道府県の条例で定めるものの敷地(これらの用に供するものと決定した土地を含む。)の周囲二百メートルの区域内においては、これを営んではならない。
2 前項に定めるもののほか、都道府県は、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要があるときは、条例により、地域を定めて、店舗型性風俗特殊営業を営むことを禁止することができる。
3 第一項の規定又は前項の規定に基づく条例の規定は、これらの規定の施行又は適用の際現に第二十七条第一項の届出書を提出して店舗型性風俗特殊営業を営んでいる者の当該店舗型性風俗特殊営業については、適用しない。

第七章 罰則
第四十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
五 第二十八条第一項(第三十一条の三第二項の規定により適用する場合及び第三十一条の十三第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
六 第二十八条第二項(第三十一条の三第二項の規定により適用する場合及び第三十一条の十三第一項において準用する場合を含む。)の規定に基づく都道府県の条例の規定に違反した者

メンズエステとは?

メンズエステには,2種類ある。

1つは,風営法上の性風俗特殊営業の届出を出して営業している風俗店。

もう1つは,上記届出を出していない非風俗店。

この非風俗店タイプのメンズエステが今回問題となっているメンズエステだ。非風俗店のメンズエステが性風俗営業をすると,無届営業や店舗型の場合には上記の禁止区域営業として,逮捕・摘発されてしまう。

風営法の届出が必要なメンズエステの境界線は??

では,性風俗として,届出をしなければいけないのはどんな場合だろううか?

風営法は,性風俗について,「異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業」と定めている。

「異性の」とあるので,同性のエスティシャンの場合にはこれには当たらない。なお,同性愛者専用のゲイ風俗・レズ風俗・ニューハーフデリヘルなども風営法の性風俗の届出の対象とならない。

エステである以上は,「客に接触する」のは止むを得ないだろう。

問題は,「客の性的好奇心に応じて」いるかどうかだ。

ヌキありの店の場合はこれにあたるだろう。ただ,今回のニュースでは,「男性客の太ももの付け根付近をマッサージさせた」だけだ。これだけが理由で逮捕されたのであろうか??

「マンションの一室で性風俗営業をしているとの情報提供があり、捜査を進めていた。」とあるので,情報提供後,警察は数ヶ月かけて内偵捜査をしていたことが予想できる。そうなると,その内偵捜査の際に,ヌキがあったり,そのような働きかけがあったのではないか?と思う。

風営法の届出を出さないメンズエステ店が気をつけることとは??

性風俗行為をさせないこと。

それを徹底させること。

そして,その証拠を残すことが必要だ!

女の子が勝手にやってた…。という主張が聞こえてきそうだ。これが認められるかどうかという論点は,デリヘル等の風俗で本番行為が行われていて売春防止法違反で店側が逮捕されたときに,女の子が勝手やっていたという主張がとおるかどうかという論点と非常によく似ている。

店側としては,何が,禁止されているのかを具体的に女性エスティシャンに指示をし,証拠化しておく必要がある。また,その禁止事項を実効化する対応も必要だろう。

当法律事務所の顧問先にも非風俗のメンズエステ店の経営者の方も増えてきている。

みなさま,契約書等を整え,その後の対策をしっかりとしていってくださいませ。

 

 

 

デリヘルで盗撮をした客は逮捕されるか!?

風俗トラブルの2大巨頭といえば,本番トラブルと盗撮トラブルだ。

前回は,風俗トラブルのうちの本番トラブルと逮捕について,記載したので,こちらも参照してほしい。

デリヘル等の風俗で本番をした客は逮捕されるか?本番強要と刑事事件について

 

今回は,デリヘル等の風俗での盗撮と逮捕,刑事事件化について説明する。

風俗トラブルの中でも盗撮被害が増えてきている?

カメラの高性能化や小型化などが原因なのか,スマホのカメラが高性能化しており気軽に撮影ができてしまうことが原因なのか…

後述する警察白書によると,スマホも含めた携帯電話で撮影されるケースが多いようだ。

上記データは風俗に限らない盗撮一般のデータだが,近年デリヘルなどの風俗店で働く女性キャストが盗撮被害にあうケースも増えているように感じる。実際,当法律事務所の弁護士のところにも,風俗店経営者やデリヘルで働く風俗嬢の方から,盗撮被害にあってしまったという相談が増えてきている。

悪質なケースでは,盗撮犯を問いただしてカメラを確認したところ,複数の風俗嬢とのプレイ動画が出てきたケース,インターネット上のアダルト動画販売サイトで盗撮をした動画を販売していたケースなどもあった。

風俗での盗撮は,風俗嬢にとっては死活問題だ。

盗撮をされただけでも気持ち悪いし,精神的に大きな苦痛を受ける。さらに,万が一インターネット上に流出してしまえば,その動画を完全に消し去ることが難しくなってしまう。動画の削除自体はできるとしても,風俗盗撮動画をダウンロードをした他の人がまたアップロードしてしまう可能性があるからだ。

デリヘルの経営者側としても,盗撮被害が広まれば女性が辞めてしまったり,求人が難しくなってしまったりとその損害は大きい。そのため,盗撮を防ぐ教育をしていくとともに,盗撮をされてしまった場合には早急に適切な対応を採る必要がある。

その1つが,本日のテーマである警察への被害届の提出や刑事告訴だ。

デリヘル等の風俗店での盗撮と犯罪

デリヘルの場合は,自宅かホテルを利用してサービスを受ける場合が多いだろう。ソープランドやイメクラ等の店舗型の場合には,その風俗店のプレイルームでサービスを受ける。

このような個室での盗撮は何罪に該当するのだろうか?

各都道府県の迷惑防止条例違反,軽犯罪法違反,わいせつ電磁的記録頒布・同目的所持罪が考えられる。

東京都の迷惑防止条例が昨年7月に改正されたことについては,過去の記事でも述べた。

東京都迷惑防止条例改正 〜風俗での盗撮が明確な犯罪行為になった!〜

それぞれについて,見ていこう。

迷惑防止条例と盗撮

各都道府県には,迷惑防止条例がある。東京都の迷惑防止条例の正式名称は,「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」だ。

迷惑防止条例での盗撮とは「正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であって、人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること」をいう。

盗撮行為のみならず,盗撮目的でカメラ等を設置する行為自体も犯罪行為になっている。

そのため,理屈上は,実際に動画などを撮られる前であっても警察が逮捕することは可能なのだ。ただ,その場合には,盗撮目的でカメラを設置したことの立証が難しくなってしまうため,事実上,警察が動いてくれる可能性は低くならざるを得ないだろう。

平成29年の警察白書によると,警察は盗撮行為については一般的に迷惑防止条例違反で逮捕等の取り締まりを行なっているようだ。また,盗撮事犯を抑止するための取締りの強化も実施しているとのことだ。

以下,引用する。

盗撮事犯については、一般的に都道府県迷惑防止条例等違反で検挙している。平成24 年中の迷惑防止条例等違反のうち、盗撮の検挙件数は2,408件であった。盗撮事犯の犯 行場所、盗撮行為に利用された供用物は、下の表のとおりであり、スマートフォンや携 帯電話を悪用する盗撮事犯が多くなっている。
警察では、盗撮事犯の抑止を図るため、広報啓発活動や取締りの強化を実施している。

https://www.npa.go.jp/hakusyo/h25/youyakuban/youyakuban.pdf

このように,警察では盗撮事犯の増加を重く受け止めて,その取締りの強化をしているようだ。

さらに,昨年7月に東京都の迷惑防止条例が改正され,盗撮行為の処罰範囲が広がった。改正前の東京都の迷惑防止条例では,その規制範囲が限定されていたのだ。

具体的には,「公共の場所・公共の乗物、公衆便所、公衆浴場、公衆が使用することができる更衣室、公衆が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所」での盗撮行為のみが罰則の対象だったのだ。

デリヘルで利用する自宅やホテルの室内,店舗型風俗店のプレイルームは公共の場所などの上記の罰則の対象ではないため,改正前の東京都の迷惑防止条例では,風俗店での盗撮を処罰することができなかったのだ。

この改正は,前述した,スマホの普及やカメラ機器の高性能小型化によって,公共の場所以外での盗撮被害が多発していることを受けて,その処罰範囲,盗撮行為の「規制場所」を拡大したのだ。

https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/about_mpd/keiyaku_horei_kohyo/horei_jorei/meiwaku_jorei.html

具体的には,「住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」が対象に含まれるようになった。これによって,デリヘルなどの風俗で利用する自宅やホテルの室内,プレイルームでの盗撮行為も処罰対象になったのだ。

その罰則は,1年以下の懲役,100万円以下の罰金だ。

常習犯の場合は,2年以下の懲役,100万円以下の罰金となる。

なお,東京都以外の各都道府県も概ね同じような改正がなされ,風俗での盗撮を処罰可能になってきている

ただ,それぞれの都道府県によって,条文の中身が若干異なっていたり,まだ改正がなされていなかったりすることもあるので,そこはしっかりと条文を確認をしてほしい

以上のように,警察は,盗撮行為の取り締まりに意欲的であり,東京都でも迷惑防止条例を改正し公共の場所以外での盗撮を処罰対象に拡大し,迷惑防止条例違反での盗撮犯の逮捕や自宅等の捜索などをしてくれる可能性が高まってきていると言えるだろう。

公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例

(粗暴行為(ぐれん隊行為等)の禁止)
第5条第1項 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
(1) 省略
(2) 次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し 向け、若しくは設置すること。
イ 住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
ロ 公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物(イに該当するものを除く。)

(罰則)
第8条第2項 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
(1) 第5条第1項(第2号に係る部分に限る。)の規定に違反して撮影した者

第7項 常習として第2項の違反行為をした者は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

軽犯罪法と盗撮

軽犯罪法では,のぞき行為を処罰する条文があり,窃視罪などと呼ばれている。

人の住居や浴場など,その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者が処罰対象だ。盗撮だけではなく,のぞき行為自体を処罰する法律だ。

前述のごとく,警察としては,盗撮行為については,迷惑防止条例違反で取締りをしようと考えているようだ。

ただ,まだ迷惑防止条例の規制対象が公共の場所等に限定されている都道府県もあるため,その場合には,軽犯罪法による逮捕等も考えられるところだ。

もっとも,その罰則は軽く,1日以上30日未満の拘留か,千円以上1万円未満の科料となっている。

軽犯罪法
第一条 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
二十三 正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者

わいせつ電磁的記録の頒布罪・同有償頒布目的所持罪と盗撮

わいせつ電磁的記録の頒布罪・同有償頒布目的所持罪は,風俗での盗撮動画が販売されたり,インターネットに流出させたりした場合に適用される。

実際に,当法律事務所の弁護士が盗撮被害を受けた風俗店,風俗嬢から相談を受け,対応したケースでも,風俗での盗撮動画をインターネット上の動画サイトで販売していた犯人が同罪で逮捕されるに至った。

わいせつ電磁的記録の頒布罪とはどんな犯罪なのだろうか?

要するに,わいせつな動画を配ったり,売る目的で所持したらいけませんという罪だ。何が「わいせつ」かどうかについては,曖昧で,議論の対象となるところだ。

古い判例では,わいせつとは,いたずらに性欲を興奮・刺激させ,正常な性的羞恥心を害し,善良の性的道義観念に反するものだと定義された。法学部生の多くが一度は覚えるものだ。

こんな定義されてもよくわからんよね。

実務上は,無修正で性器が写っているものを「わいせつ」と考えているようだ。

風俗での盗撮の場合,盗撮された動画や画像などに無修正の性器が写っており,これがインターネット上で販売されている場合には,わいせつ電磁的記録の頒布罪などに該当する。

同罪の罰則は,2年以下の懲役250万円以下の罰金だ。

刑法 第百七十五条(わいせつ物頒布等)
1 わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。

2 有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。

風俗での盗撮で警察は犯人逮捕に動くのか!?

以上のように,デリヘル等の風俗での盗撮行為も犯罪行為に該当する。

とはいえ,実際に警察は動いてくれるのか??

警察に被害相談に行ったが事件化してくれなかった。話し合いで解決するように言われてあしらわれてしまった。そのようなケースも確かに存在する。

しかし,前述したように,現在,警察は盗撮事犯の取締りを強化している。

また,盗撮は,本番とは異なり,盗撮をした明確な証拠を確保できることが多い。盗撮をしたカメラなどを確保できればそれ以上確実な証拠はないのだ。

盗撮被害にあった場合には,すぐにお店や弁護士の協力を得て,盗撮行為を認めさせ,証拠となるカメラを確保することが,その後の被害届の提出や刑事告訴のためにも重要となる。

もちろん,民事事件として,損害賠償請求をする際にもこれらの証拠が重要となる。