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性風俗店は「有害な業務」(職業安定法)か!? 交際女性を性風俗店に…容疑で29歳男ら逮捕 大阪府警

17/01/08更新

借金を返済するため女性を性風俗店で働かせたとして、大阪府警保安課は31日、職業安定法違反(有害業務の紹介)の疑いで、女性の交際相手の風俗店員、◯◯容疑者=大阪市北区=と、借金の取り立て役だった横浜市中区の建築業、◯◯容疑者を逮捕、送検したと発表した。◯◯容疑者は容疑を認めているが、◯◯容疑者は「自分には関係がないことだ」と否認しているという。

2人の送検容疑は平成25年9月、◯◯容疑者の交際相手の女性を大阪市北区の性風俗店に紹介したとしている。

 府警によると、平田容疑者は以前勤務していたビデオ店で、店長の連帯保証人となって数百万円以上の借金を背負った。取り立て役だった◯◯容疑者の指示で◯◯容疑者は女性を性風俗店で働かせ、今年8月まで約3年間、毎月30万円を返済させていたという。女性が同月、府警に相談して発覚した。

http://www.sankei.com/west/news/161031/wst1610310091-n1.html

上記ニュースの他にも,最近,ソープランドに女性を紹介したスカウト会社やAV撮影に女性を派遣したAVプロダクションなども,職業安定法違反(有害業務の紹介)の容疑で逮捕されている。

では,職業安定法上の「有害な業務」とは何だろう?

《職業安定法63条》
次の各号のいずれかに該当する者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。
2号 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者

まず,性風俗店の中でも違法店については,「有害な業務」にあたることは間違いないだろう。
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下,「風営法」という。)上の届出を出していない無届営業店や,18歳未満の女性がいる風俗店などだ。

また,ソープランドなどいわゆる本番行為をしている風俗店やAVについては,その実態は売春防止法違反になりうるものとして,「有害な業務」にあたる。

今までの摘発事例を見てみると,そのほとんどが違法店やソープランド,飛田新地といった風俗店が多い。

では,風営法上の届出をしていて,適法に営業をしている優良風俗店はどうだろう?
上記ニュースで対象となっている性風俗店がどのような形態の風俗店かは分からないが,仮に風営法上適法で,本番行為も禁止されている優良店であっても逮捕されてしまうリスクはあるのだろうか?

風営法や売春防止法等の関連法令を守って高いコンプライアンス意識をもっている風俗店は,「有害な業務」にしないでくれ!
私はそう考えている。

しかし…。

神戸地裁の平成14年7月16日の判決では…

担当弁護士が,風営法の届出もしているし,被告人には「公衆道徳上有害な業務」である認識がなかったと争っていたが…。

性風俗店が風営法所定の届出を出しており,風営法所定の規制に違反しないとしても,職業安定法上の「公衆道徳上有害な業務」に該当しないことにはならないとして,有罪判決(懲役1年6月,執行猶予3年)としている。

すなわち,風営法上適法な風俗店であっても,職業安定法上の「有害な業務」にあたってしまうとのことだ。

実際に,事件化するかどうか,逮捕するかどうかは警察等の捜査機関側のさじ加減ではあるものの,このようなリスクがつきまとっていることは頭に入れておいて欲しい。

神戸地判平成14年7月16日
(補足説明)
 弁護人は,被告人両名が,前記個室マッサージ店「P」を営業するに当たり,兵庫県公安委員会に対し,風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営法」という。)に基づく届出をし,その届出どおりの接客サービスを実施しており,同店での接客サービスは他のいわゆるファッションマッサージ店とほぼ同様のものであると認識していたから,自己の前記業務が公衆道徳上有害な業務であると認識しておらず,そのような業務に就かせる目的はなかった旨主張し,被告人両名も当公判廷でこれに沿う供述をする。
 しかしながら,前掲関係各証拠によれば,被告人両名は,前記「P」の経営者又は店長として,同店において,合計7室の個室を設置し,マッサージ嬢である女性従業員をして,各個室内で不特定多数の男性客を相手にお互い全裸になった上で手淫,口淫等の性交類似行為をする業務に従事させていたと認められるところ,前記業務自体が,婦女の人としての尊厳を害し,社会一般の通常の倫理,道徳観念に反して社会の善良な風俗を害するという点で,売春との間に実質的な違いは認められないこと,前記業務のような風営法所定の性風俗関連特殊営業は,同法1条所定の目的に照らすと,同法においても社会一般の道徳観念に反する行為であることが当然の前提とされており,職業安定法63条が専ら労働者保護を目的とする規定であることをも考慮すると,前記「P」における前記業務の実施自体が風営法所定の規制に違反しないとしても,前記業務が職業安定法上の「公衆道徳上有害な業務」に該当しないことにはならないこと等を総合考慮すれば,被告人両名の前記業務が職業安定法63条2号所定の「公衆道徳上有害な業務」に該当することは明らかというべきである。
 そして,前掲関係各証拠によれば,被告人両名は,経営者又は店長として前記業務の内容を十分認識していたこと,被告人らは,女性従業員募集の新聞折り込み広告を掲載する際にも,前記「P」の名称や前記業務内容を全く明らかにせず,「応募秘密厳守」等と記載する場合もあったこと,前記広告を見た女性が電話で応募してきた際には電話では前記業務内容を説明せず,応募女性と直接面接するに至って,初めて前記業務を簡単に説明する等して前記業務に就くよう勧誘していたことが認められるところ,これらの事実を総合考慮すると,被告人両名において前記業務が公衆道徳上有害な業務であると認識していたと認めるに十分であり,これに反する被告人両名の前記公判供述はいずれも採用できない。
 よって,被告人両名が公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で判示の各勧誘行為に及んだことは優に認められるのであり,弁護人の前記主張は理由がない。
(法令の適用)
 被告人Aの判示第1及び第2の各所為は刑法60条,職業安定法63条2号にそれぞれ該当するところ,各所定刑中いずれも懲役刑を選択し,判示第1及び第2の各罪は刑法45条前段の併合罪であるから,同法47条本文,10条により犯情の重い判示第1の罪の刑に法定の加重をし,その刑期の範囲内で被告人Aを懲役1年6月に処し,情状により同法25条1項を適用してこの裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予し,被告人Bの判示第2の所為は刑法60条,職業安定法63条2号に,判示第3の所為は職業安定法63条2号にそれぞれ該当するところ,各所定刑中いずれも懲役刑を選択し,判示第2及び第3の各罪は刑法45条前段の併合罪であるから,同法47条本文,10条により犯情の重い判示第3の罪の刑に法定の加重をし,その刑期の範囲内で被告人Bを懲役1年6月に処し,情状により同法25条1項を適用してこの裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予し,訴訟費用は,刑事訴訟法181条1項本文,182条により被告人両名に連帯して負担させることとする。
(量刑の理由)
 本件は,被告人らが,被告人Aの経営する店舗型性風俗特殊営業である個室マッサージ店「P」において,不特定多数の男客から対価を得て,手淫,口淫等の性交類似行為をするマッサージ嬢の業務に就かせる目的で,女性3名をそれぞれ勧誘したという各職業安定法違反の事案である。
 被告人両名は,前記「P」の経営者又は店長として,その営業に不可欠なマッサージ嬢を確保するため,前記の業務に就かせる目的で,現実には稼ぐことが極めて困難な高額の報酬を謳った新聞広告等を度々掲載し,これを見て応募してきた女性3名に対し,それぞれ判示のとおり,マッサージ嬢として稼働すれば高額の報酬が得られるなどと言葉巧みに勧誘し,さらには応募女性にそれぞれ実技指導を施す等して翻意できない状況を作出して,応募女性らに前記マッサージ嬢の業務に就くことを決意させたのであり,その利欲的な動機に酌むべき事情はなく,その犯行態様は巧妙悪質である。被告人らは,本件が発覚するまでの間,前記女性3名をして,それぞれ前記「P」でマッサージ嬢の業務に従事させていたのであるが,その中には,自己の指名客を増やすため,男客の求めに応じて安易に性行為に至る者もいたことに照らすと,被告人らの前記勧誘行為が,公衆道徳上有害な業務を助長し,労働者個人はもとより社会一般の通常の倫理観念の保持にも多大な悪影響を与えたといわざるを得ず,本件犯行の結果は軽視できない。
 以上の諸点に加え,被告人両名が自分たちの行為には有害性がないと主張して今後も前記「P」の営業に関与することを明言しており,女性従業員を確保するために再犯に及ぶおそれも否定できないこと等に照らすと,犯情は悪質であり,被告人両名の刑事責任はいずれも重いといわざるを得ず,弁護人が主張するように罰金刑をもって処断すべき事案とは到底認められない。
 他方,被告人両名は,風営法に基づく届出を行う等して前記「P」を営業していたこと,判示の各勧誘行為が応募女性の自由意思を奪うほど執拗かつ強制的なものではなかったこと,いずれも前科がないこと,被告人Aにおいては150万円,被告人Bにおいては50万円の各贖罪寄付を行ったこと,被告人Bには養うべき妻子がいることなど,被告人両名のために酌むべき事情も認められる。
 そこで,以上の諸事情を考慮し,被告人両名にいずれも主文掲記の刑を科した上で,今回に限りそれぞれその刑の執行を猶予することとした。

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